早速ですが、世界三大ミル(毛織物工場)と称されているブランドはご存知ですか?
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どこか知らない、、
このように感じられた方も多いのでは。
実は、世界三大生地ミルはイタリアの企業3社のことで、全世界で知名度があるのです。
そんな世界的に評価されている世界三大ミルについて本日は解説します!
- 世界三大ミルがどこの企業かが分かります
- どういう企業理念を各社持っているか分かります。
- 世界三大ミルと同じような言葉があるが、その違いも分かります。
それでは本編をお話していきます。
世界三大ミルとは?
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まず世界三大ミルとは?
これは世界に認められた毛織物工場3社のことを指しています。
その3社とは以下の企業です。
- エルメネジルド・ゼニア
- ロロ・ピアーナ
- フラッテリ・タリア・ディ・デルフィノ
どこもイタリアのブランドで世界に知名度があります。
では、それぞれどのような企業なのかお話します!
エルメネジルド・ゼニア
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まずエルメネジルド・ゼニアです。
一番有名なので、ご存知の方も多いのでは。
それではゼニアがどういう企業か簡単に解説します!
歴史
「世界で最も美しい生地をつくりだすこと」
このような夢を抱き、1910年に北イタリアの町トリヴェーロで自身の会社を始めました。
そして高品質かつ高級な生地は世間から支持を得る事で、ブランドとしての評価を高めていきます。
創業以来、常に世界展開というビジョンを持ち続けていました。
1938年のアメリカの輸出を皮切りに、1940年ころには世界40カ国で販売されます。
これにより全世界にゼニアという名前が知れ渡りました。
ゼニアの2代目社長が自社の生地を使った既製服を販売。
スーツ、ジャケット、パンツ、シャツ、コート等の既製服で、さらに販路を広げていきます。
そしてイタリア国内で評価を勝ち取った後、1980年には初めてのブティックをパリにオープン。
これに続いてロンドンやミラノにもショップをオープンさせます。
各都市にブティックをオープンした事で世界的な高級ブティックとしての地位も確立しました。
企業理念
創業時から、この考えの元に経営をしています。
環境や地域社会を大切にしていこうとする文化があって初めて、製品の品質の高さも意味を持つ
自然環境の美しさや、 自社の従業員だけでなく、すべての人々 の幸福が、企業にとって長期的な成功を収めるうえで欠かせない要素として捉えています。
そのためにスイミングプールや学校、病院、そして道路などを自身の街に建設したり、ウール工場を取り巻く丘陵地帯に、大規模な緑化プロジェクトも立ち上げています。
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エルメネジルド・ゼニア
ロロ・ピアーナ
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次にゼニアとよく比較されるロロ・ピアーナです!
なぜ高級なのかを企業の歴史や理念から読み取れるかと。
それではどうぞ。
歴史
1924年にピエトロ・ロロ・ピアーナがイタリアのクアローナで創業しました。
カシミアとウールの生地メーカーで、創業時から一貫して最高級の原料と生地にこだわっています。
そのためオートクチュールのための生地のサプライヤーとして知名度を確立しました。
1980年代に入ると既製服とアクセサリーの製造販売も始め販路を拡大していきます。
さらに2013年に高級ブランドLVMH・ルイヴィトングループの傘下に入ります。
傘下に入れたことで、知名度の拡大に成功しました。
ルイヴィトングループに入ったことで出店スピードを支援されるようになります。
その影響もあって店舗が増加し、さらに商業圏を拡大しました。
企業理念
ロロピアーナには一貫したリネンがあります。
最高の製品のみを保証する
なので原料から生産に至るすべてにおいて妥協がありません。
まず原料は品質が極めて良い物だけを選んでいます。
- トップラインと呼ばれる良質なメリノウール
- 最高級のカシミア、「アンデスの女王」と呼ばれているビキューナ など
また生産に至っては、紡績~製品化のすべての工程を自社で一貫して行っています。
さらに職人の手で丁寧に生産しているのです。
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ロロ・ピアーナ
フラッテリ・タリア・ディ・デルフィノ
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最後はフラッテリ・タリア・ディ・デルフィノ。
イタリア国内ではゼニア、ロロ・ピアーナより人気とも言われています。
そんな企業を解説します!
歴史
1903年にイタリアのストローナに工場が開設された事が始まり。
創業当時からイタリア有数のトップテーラーのために最高級織物を提供していました。
そして1921年に初代オーナーの息子たちが、布地の取引を専門とするFratelli Tallia di Delfino社を設立。
さらに1929年梳毛織物の製造会社を新しく設立しました。
1933年に取引部門と製造部門が一体となり、現在の市場をリードするウール生地メーカーとなりました。
近年、「メイド・イン・イタリー」のテイストとスタイルを世界に発信する企業としてのスタイルを確立。
起源に敬意を払い、過去からインスピレーションを受け続けています。
一方で、デルフィノは常に新しい挑戦も辞めません。
そのために定期的に目標を定め、自らを更新し続けています。
企業理念
Authentic passion and conscious research
(真の情熱をもって意欲的な研究開発を行う)
これはデルフィノ社の言葉です。
創業当時より梳毛織物にかぎっては高級素材のみの生産を行っております。
そのためデルフィノ社は最高の素材だけを世界中から輸入しています。
例えばモンゴルのカシミアやオーストラリアのウールなど。
そして独自の製造プロセスと積極的な研究開発により、最高の生地を作っているのです。
この研究開発の代表的な製品として2011年に誕生した「24K」が挙げられます。
これは最高級のウールに24カラットの金を混ぜこむという製品で、デルフィノと金加工を専門とするピアナ・クレリコ社との共同研究開発によって作られました。
この製品によりデルフィノの高級ブランドとしての地位を確固たるものにしています。
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フラッテリ・タリア・ディ・デルフィノ
イタリア5大生地ブランド
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先程の世界三大ミルと似た言葉があります。
それはイタリア5大生地ブランドです。
こちらも合わせて解説します!
どういう違い?
世界三大ミルとイタリア5大生地ブランドの違いはこちらです。
- 世界三大ミル ⇒ 全世界で見た時に評価の高い3ブランド
- イタリア5大生地ブランド⇒イタリア国内で見た時に評価の高い5ブランド
世界かイタリア国内で見るかの違いなんです!
イタリア5大生地ブランドってどこ?
そもそもイタリア5大生地ブランドはどこか?
これは下記をご覧ください!
- ゼニア
- ロロピアーナ
- フラッテリ・タリア・ディ・デルフィノ
- チェルッティ
- カルロ・バルベラ
当然ながら世界3大ミルの3社は入っています!
補足
実は生地メーカー界の四天王と言われているブランドもあります。
しかし、これはあくまでイタリアのヴィエラ地方の中で4強という話です!
お気を付けください!
ただ、どれも品質が良く高級生地であることは変わりないのでご安心ください!
まとめ
今回は世界3大ミルについて解説しました。
簡単にまとめると下記です。
- ゼニア、ロロピアーナ、デルフィノに共通して最高品質の素材のみを使用して、最高の生地を目指している。
- ゼニア、ロロピアーナはブティックを成功させ、デルフィノは他社との共同開発した商品で世界的有名となった。
- イタリア5大生地ブランドの中に3社とも選ばれている。
以上、ご参考までに^^