ゼニアのタグには種類があるってご存知でしょうか?
もちろんタグによって意味が異なります!
本日はそんなゼニアのタグの見分け方や偽物についてをお話します。
- ゼニアの偽物について
- ゼニアのタグの色の見分け方
- ゼニアのタグのステータスについて
それではお話します!
ゼニアの偽物の見分け方。タグの色について
しばらくアパレルにいましたが、通常のお店でゼニアの偽物を見た事がありません。
ただし、タグの色味に違いがあり見分け方があります。
具体的な色味はこちら。
- 赤タグ
- 青タグ
- 黒タグ
それぞれ解説します!
赤タグ
この赤タグは以下の事を示しています。
日本代理店ゼニアジャパンから生地を仕入れていること
オーダースーツ店にのみ使用されています!
青タグ
続いて青タグはどちらかの意味を表しています。
- 既製スーツ専用の生地であること
- 並行輸入品であること
SHIPSやポール・スミスなどの既製店では青タグが付いています。
逆にオーダースーツ店で青タグであれば、並行輸入品と言えます!
黒タグ
最後は黒タグです。
ゼニア直営店の商品であること
ゼニアのお店で直接購入した時、この黒タグがスーツに付いているということです。
ゼニアのタグで分かる事
次にゼニアのタグで分かることについてです。
それはこちらです。
- 赤タグ、青タグ ⇒ 生地はゼニア。縫製はゼニアでない
- 黒タグ ⇒ 生地も縫製もゼニア
3種類共通して言えるのは生地はゼニアであること。
ただし縫製まで求める場合は直営店しかないという事です。
実際にあったゼニアのタグの話
スーツ店員時代、お客様からこんな事をちょくちょく聞かれました!
ゼニアのタグは赤色?
つまり一定数の人は青タグよりも赤タグの方がステータスが高いと感じているという事。
やはり正規ルートで入手した生地の方が人は良いと思うのだなあと感じました。
ネットで購入するときの注意点
最後にネットで購入するときの注意点をお話します。
それがこちら!
ちゃんとしたお店で必ず購入する
私の経験上、お店のゼニアで偽物を見たことがないからです。
逆を言うと、Yahoo!オークションやメルカリなどは個人的におすすめしません。
なぜならタグだけゼニアで本体のスーツは別物の可能性があるからです。
なのであまりにも安いゼニアを見つけたら注意してください!
ゼニアの価格帯について
お店によっても変わりますが、スーツ上下で10万円前後といったところです。
しかし、ゼニア直営店や高級ブティックになると、既製服でさえ平均価格が40万円前後してきます
購入する場所により相当変わります。
値段が上がる分仕立ても良くなるので、相応の価値のあるスーツとなります。
ゼニア社について
高級店に認められているゼニアですが、実際どのような会社なのか話していきます。
- ゼニア社の歴史
- ゼニア社の考え
- ゼニア社の実績
それではどうぞ。
歴史
ゼニアは現在までに2度ビジネスを成功させています。
- 生地会社としての成功
- ブティックとしての成功
ゼニアはこの2つの要因から、現在の高級ブランドとしての価値となりました。
簡単にそれぞれお話していきます。
生地会社としての成功
「世界で最も美しい生地をつくりだすこと」を夢を抱き、1910年に北イタリアの町トリヴェーロで自身の会社を始め、高品質かつ高級な生地は世間から支持を得る事で、ブランドとしての評価を高めていきました。
創業以来、常に世界展開というビジョンを持ち続けており、1938年のアメリカの輸出を皮切りに、1940年ころには世界40カ国で販売され、全世界にゼニアという名前が知れ渡りました。
ブティックとしての成功
ゼニアの2代目社長が自社の生地を使ったスーツ、ジャケット、パンツ、シャツ、コート等の既製服の販売も行うことで、販路を広げていきました。
イタリア国内で評価を勝ち取った後に、1980年には初めてのブティックをパリにオープンし、これに続いてロンドンやミラノにもショップをオープンさせ、世界的な高級ブティックとしての地位も確立していきました。
ゼニア社の考え
ゼニアは創業時から下記の考えの元に経営をしてきました。
「環境や地域社会を大切にしていこうとする文化があって初めて、製品の品質の高さも意味を持つ」
自然環境の美しさや、 自社の従業員だけでなく、すべての人々 の幸福が、企業にとって長期的な成功を収めるうえで欠かせない要素として捉えています。
そのためにスイミングプールや学校、病院、そして道路などを自身の街に建設したり、ウール工場を取り巻く丘陵地帯に、大規模な緑化プロジェクトも立ち上げています。
ゼニア社の実績
ゼニアの現在の実績はこちらです。
- 現在、世界100以上の国に500以上の店舗展開をしている。
- 高級紳士服の約30%がゼニアの生地を使用している。
- 国家元首や世界の著名人が着用している。
ゼニアは百貨店の中によく店舗で入っています。
またルイヴィトンやエルメスといったハイブランドと並んで店を構えています。
このことからも、ブランドとして相応の実績を評価されたと言えますね。
では簡単に歴史をつかんでもらった上で、次に重要な生地のお話をしていきます。
ゼニアの生地について
ゼニア社がどういう生地をあつかっているかをお話します。
- ゼニアの生地の特徴
- ゼニアの代表的な生地
- ゼニアの価格帯について
それではどうぞ。
ゼニアの生地の特徴
生地の特徴は下記のような感じです。
- 軽くて、肌触りの良い質感
- 高級感のある艶
- 上品かつ品が良い
これだけの品質にするために、原料をかなり厳選しています。
オーストラリアの契約農場から買い付けた羊毛から『脇と肩の高品質の部分だけ』を使用。
その他の部分は一切使っていません。
また、そこから作られる糸もかなり細かな検査をします!
細さ、長さ、色、密度、強度などを検査して、自社の基準を満たした糸だけを使っています。
つまりゼニアのスーツに使われる糸は、糸の中でもエリート中のエリートという訳です。
個人的にゼニアの光沢は渋さのある綺麗さだと思っています!
なので、上品かつダンディな雰囲気になりますよ。
ゼニアの代表的な生地
今回は代表的な生地を3つご紹介します!
エレクタ
ゼニアの定番生地です。
エレクタはこれから紹介するゼニアの生地(トラベラーとトロフェオ)よりも少し太い糸を使っています。
オールシーズン生地が重さ250g/m前後に対して、エレクタは重さ約300g/m前後。
生地自体に少し重さある秋冬生地です。
機能面はビジネスマンにとって嬉しい物が多いです。
- シワに強い。
- 耐久性がある。
- 高級感があるツヤ。
- 仕上がりに重厚感があり、仕立て映えする。
ビジネスシーンで重宝するのは間違いないです!
エレクタのスーツは実物を見ると本当に光沢がきれいです。
一発で高級品と分かります!
トラベラー
名前から分かる通り、出張用で作られたような生地で、シワに強いです。
生地を織り上げる段階で防シワ・摩擦加工を施して作られているようです。
深いシワでなければハンガーに掛けて翌朝まで置いとけば元通りに回復します!
簡単に特徴まとめると、こんな感じです。
- シワに強い
- シワからの回復が早い
- 高級感あるツヤがある(エレクタには負ける)
電車で椅子にもたれ、背中にシワが入ったので、シワ部分に霧吹きを吹きかけて置いたことがあります。1時間かからないくらいでシワは元通りになっていましたよ!
トラベラーでも8月以降は秋冬生地(生地の重さ290g/m)で、3月以降はオールシーズン生地(生地の重さ250g/m)の可能性が高いので選ぶ際はご注意ください!
トロフェオ
ゼニアでもっとも有名な品種で、ゼニアを代表する生地です。
この生地はゼニア社での原料品評会で優勝した原料からさらに一定規格の糸の細さのみを使用しています。
そのため下記の特徴はエレクタやトラベラー以上です。
- 肌触りがかなり良い
- 綺麗すぎる光沢感(エレクタ以上)
- 抜群の着心地の良さ
このスーツは糸が細い分、耐久性に欠けるので、私個人的には普段使いはやめた方が良いと思います。
しかし、それを補うだけの品質や着心地、見栄えの良さがあります。
着用シーンとしては大事なお客様との商談、プレゼン、結婚式等の式典などにピッタリです。
トロフェオを着た感じはスーツでなくカーディガンでしたよ(笑)
今回ご紹介していませんが、他にも夏定番生地の「クールエフェクト」やトロフェオ以上の品質の「ミルミル」があります。ゼニアは本当に奥が深いです。
ゼニアのスーツを愛用する著名人
まずゼニアのスーツは国内外問わず政治家や、海外のセレブと言われる方々に愛用されています。
具体的に分かりやすい方でいうと、こちらの方々です!
このような方々が私服で持っていたり、また映画祭などのセレモニーで着用されたりしています。
セレモニーのような重要な場所でゼニアを選ぶという事は、そのような場所において最も相応しいと思われているスーツといえます。
なぜゼニアが世間から信頼されているのか?
先程でゼニアを有名人に着用されていることはお分かりになったかと。
では次にそもそも、なぜ信頼されているかをお話していきます!
ゼニアを仕入れている企業
ゼニアを仕入れている企業もたくさんあります。
主に高級店がゼニアを仕入れています。
言い換えれば、生地のブランド価値が各高級店に見合っていると判断されているということ!
つまりゼニアが各高級店に認められているのです!
スーツ屋に勤めていた時の感想
実際に勤めていた時、下記の印象がありました。
- ゼニア目的のお問合せや来店が数多くあった。
- 値段的に購入出来なかった方が、「いつかは買いたい」との声が多かった。
- 仕上がり時、ゼニア生地に対して好印象かつ評価が高かった。
ベンツやロレックスに似た感じだと思います。
ゼニアを「憧れのスーツ」として捉えられている方が非常に多くいらっしゃいました。
なので「高級だが男の憧れ」という認識がブランドとしての価値をさらに高めています!
また、元々ゼニアを知らなかった方もスーツの仕上がりを見ると確実に満足されていました!
このような方にも「ゼニアはすごく良い物」というブランドの認識に繋がり、ファンを増やしているのです。
まとめ
今回はゼニアのタグについて記載しました。
以下がまとめた内容です。
- 赤タグ ⇒ オーダースーツ専用生地かつ正規代理店から購入した生地
- 青タグ ⇒ 既製店専用の生地もしくは並行輸入品の生地
- 黒タグ ⇒ 生地も縫製もゼニアで直営店の証
- Yahoo!オークションやメルカリでの購入はおすすめしない
以上、ご参考までに^^