前回では礼服で最低限おさえておかないといけないデザインやサイズ感についてお話しました。
そして今回も礼服の続きで、礼服の本質についてお話します。
前回の投稿が気になられた方はこちらからご覧出来ます。
年配の方にチェックされてます!知らないと損するスーツと礼服の違い
お葬式で皆さん黒の喪服で参列されますが、
お葬式のスーツの色は、なぜ黒?

黒のビジネススーツではダメなの?

着方に指定はないの?

などの疑問をお持ちの方も多いのではないのでしょうか?そこで今回は
もともとの喪服の色は白?!本質から知るビジネススーツと喪服の違い【WEEK16】
というテーマでお話します。
この記事を読めば、こんなことが分かります。
・お葬式のスーツが黒である理由がわかります。
・なぜ喪服を着用するのか?という所が明確になります。
・黒のビジネススーツと喪服の違いを理解できます。
具体的に何をお話するかというと「礼服の歴史」です。
礼服を着なければいけない理由がちゃんとあるので、それを歴史から学んでいただきます!
この記事を書くきっかけになったのは1人の元同僚のことがあったからです。
実はこの同僚はもういなくて、事故で亡くなりました。
年齢は当時の私と1つしか変わらなかったので、存命している時はよく遊んでいました。
しかしある日、当時の支店長から1本の電話。
○○が仕事中、事故で亡くなった、、、
それを聞いたとき、「何を言っているんだ?」とわけが分からない状態でした。
葬儀が終わってから同僚がいなくなったことを実感し、やっと感情が落ち着いた時に
「本当はどのように送り出せば1番よかった?」
と自問自答しました。そのときに調べたなかの一つがこれからお話する礼服の意味だったんです。
なのでこの意味は重要だと感じたので今回の記事を作りました。
それでは本編です。
お葬式のスーツが黒である理由
日本の喪服は元々は「白」だったのですが、それが黒に変わった原因は、
- 明治初期に他国との交流が増えた事。
- 戦争が多くなり、葬儀の回数が増えた事。
の2つが挙げられます。詳しくお話していきます。
明治初期に他国との交流が増えた事。

明治時代に皇族や政治家の国葬が頻繁にあり、その時に列席されていた欧米諸国の賓客たちは、黒い喪服を揃って着用していたようです。
それを見た政府は
「ヨーロッパの喪の色である黒を基本とする」
という服装についての内容を明確化したことによって、まず皇族や上流階級に黒の喪服というのが定着していきました。
その後、英照皇太后の大喪(天皇および上皇の国葬)の際に、全国民に喪服についての心得を示され、基本色は黒になった。
という訳です。
戦争が多くなり、葬儀の回数が増えた事。

第2次世界大戦で戦死者が急増したことで、お葬式の回数も多くなりました。
喪服が白では汚れが目立つこともあり、汚れが目立ちにくい黒の喪服が一般大衆に広がっていったようです。
なぜ喪服を着用するのか?
対外的な所と実用性で色は変わり、現代は黒の喪服は一般的ですが、喪服を着る意味は「白」の時のままです。
では白の喪服本来の意味は
「故人の気持ちに立ち、供養するため」
です。
なぜなら故人と同じ色の喪服を着る事によって、
- この世に執着が残らないように「これから旅立つ故人の不安を和らげる」という事を表現しているから。
- 死者と同じ状態である事(亡くなっている事)を表しており、悲しみを表現しているから。
- 死者が参列者を引っ張られないようにと考えられていたから。
というように考えられていたからです。
つまり、お葬式に喪服を着ていくという事は故人への供養という意味を表すためなんです。
【黒のビジネススーツと喪服の違いとは】
ここからは前回のおさらいです。ビジネススーツと喪服の違いについてお話していきます。
喪服と言っても「黒のスーツであれば何でも良い」と思われている方も多くいらっしゃいますが、全然ちがいます。
黒のビジネススーツと喪服の決定的な違いは
「色の深みと光沢」
でしたね。写真をご覧ください。

- 左:ビジネスで使われる生地
- 右:喪服の生地
見た通りですが、色の濃さが喪服の方が濃くなります。
さらに言うと葬儀に参列する際も参列者全員が黒なので、比較対象が多い分、黒のビジネススーツだと明らかに分かります。
逆にビジネスシーンで喪服を着用すると黒が深すぎるので、こちらも明らかに分かります。
なので黒のビジネススーツと喪服は色の深さで分かりますので注意してください。
私としては喪服は普段のスーツとは別に持つことをお勧めします。
【まとめ】
- 喪服が黒になったのは明治からで、ごく最近の事。
- 喪服には供養という意味が込められている。
- ビジネススーツと喪服は違うので、喪服は1着持っていた方がいい。
以上、ご参考までに。
今回まででフォーマルからカジュアルまで、スーツの一通りをお話してきました。
なのでスーツに関する事はひとまずここまでにして、次回のWEEK17では視点をかえて修理の話をします!
お話する内容はスーツがきつくなったときに確認するについてです!お楽しみに^^
※ネットで礼服をオーダーで検討の方はこちら オーダースーツの最先端⁈納期1週間のスーツ店と対面0のスーツ店! ※礼服に適していて、コストパフォーマンスもいいフォーマルな革靴はこちら 価格設定ミス⁈良質すぎるお値段以上の革靴ブランド3選